彼女の体を荒々しく布団の上に横たえると、ぶれる手元で長衣の紐を解く。 そして・・・その次の紐・・・を解く手が止まった。 布越しに、膨らみの頂点にある突起が見える。 ソンジュンは下着の上からその膨らみに手を当てた。 布を通して伝わる彼女の体温・・・そのやわらかく怪しい弾力・・・。 手早く紐を解くと、透き通るような白い肌と胸の膨らみがそこにあった。 先ほどからソンジュンの思考を狂わせた突起を口に含む・・・ 狂おしいほどに甘く切ないものだった・・・。 膨らみから手を離さないまま、彼女に顔を近付けてその唇を探す。 唇から耳元、そして首筋を滑りながら舌を這わせる。 突然体を起こすと、ユニの細い腰に巻いてある紐を解き始めた。 そして、最後の一枚の紐を手にして・・・ 目を閉じているユニに尋ねた・・・。 「いいのか?」 いや、尋ねるまでもない・・・もう止めることなど・・・ それでも彼女の答えがほしかったのだ。 彼女も自分と同じ気持ちかということを・・・。 ユニの目がゆっくりと開き、その唇が動く。 「ずっと愛してくれる?」 「そんな当たり前の事を・・・ たとえ君に嫌われても、一生愛し続ける・・・」 ソンジュンは口と手を同時に動かし、自分の着衣をさっと脱いでいった。 一糸まとわぬソンジュンがユニに覆いかぶさった。 先ほどまでの冷たい体が今は火のように熱い・・・。 更に激しく唇を這わせる。 空いている手でユニの最後の一枚を取り去った。 ソンジュンは上半身をやや上げると、体の下にいるユニの 体を目に焼き付けた。 透き通るような白い肌とツンと上を向いた張りのある乳房。 艶めかしいその細い裸体が自分のものなのか。 明日死んでも悔いはない・・・。 ソンジュンは戸惑いながらもユニの体を探し当てると、 ゆっくりと自分の体を沈めた・・・。 ユニは少しずつ起こる体の異変に懸命に耐えた。 時折、痛みに「うっ」と声をもらし体を引くが、ソンジュンの体が 後からついてくる。 だが、全てを受け入れてしまうと、痛みも徐々に和らいでいった。 ソンジュンの息が荒くなる・・・。 動きが激しくなるにつれて、ユニの手が 逞しく張りのあるその背中に回る。   途端にソンジュンの唇がユニの唇に叩きつけるように 覆いかぶさった・・・。 『ザザーッ・・・ザーッ・・・ザザザーッ』 波の音がすぐ近くに聞こえる。 腕の中のユニが身動きをした。 「まだ寝ていないのか?」 「うん、貴方も?」 「もったいなくて眠れない。 もういつ死んでもいいと思ったけど、なんだか欲がでてきた。 早く、毎日君とこうしていたい・・・」 ソンジュンはユニの背中を擦った。 「私たち、もっと早くこうしていればよかったのかも・・・」 ユニは胸の中でつぶやく。 「なぜそう思うんだ?」 ソンジュンの手が頬に当てられる。 「貴方に近づけた気がする。 今まで言葉だけではお互いを 信用できなかった部分があったと思うの。 でも、今・・・わかった気がする。 貴方が愛してくれているって・・・。」 ソンジュンの指がユニの唇をなぞる。 「君の良い夫にはなれないかもしれない。 でも、この国で一番、妻を愛する夫にはなれると思う。」 「あら、なぜ良い夫にはなれないの?」 「君の話す人、触れる物全てに嫉妬するからだ。 たとえ女人でも動物でも、本でも。  君が私以外に興味をもつなんて・・・嫌だ」 「あのイ・ソンジュンが? 驚きだわ」 「どんな人格者だろうと、相手に別に好きな人がいれば 嫉妬するとヨリム兄が言っていた。 私程度の人間が嫉妬しないわけがない。」 ユニがクスリと笑った。 「嫉妬深いと宣言しているわけね。 覚悟しておくわ」 裸のままのユニの太もも付近に違和感がある。 ユニは手で太もも付近を探ってみた。 ・・・何?・・・ ・・・熱を持っていて・・・ ・・・不思議な固さがあり・・・ ・・・生きているようで・・・ 「わっわわっ!!!」 ユニは手で掴んでしまったそのモノを咄嗟に離した。 手にその不思議な固さの跡と熱さが残る。 ソンジュンがユニの耳元でささやく。 「責任とってくれる?」 「どっ、どうやって?」 「こうして・・・」 ユニに軽く接吻した。 「さっき終わったんじゃないの?」 ユニはチラッと視線を送った。 「体が言うことをきかなくて。 ずいぶんと我慢してきたから・・・」 「苦しいものだと・・・聞いたけど・・・」 成均館にいれば嫌でも色々な情報がユニの耳に入っている ソンジュンがコクリとうなずく。 「私も普通の男なのに、いつも隣に君がいたから・・・ 女人には理解できないかもしれないけれど、 かなり辛いものだよ。」 ユニは自分の体に起きた激痛を思い出したが、 それと引き換えに男の苦痛もあるのだろうか・・・。 ソンジュンの目がユニの顔色を窺がう。 「君の体を気遣いたいのに・・・駄目なら我慢する・・・」 「どうやって我慢するの?」 「水をかぶればおさまるから・・・」 「いつもそうしていたの?」 「今日のは特に冷たかった・・・氷のように体を刺したよ」 「まるで修行僧のようね」 「それほど人間ができていないから欲情も湧くし、辛さも感じるんだ」 そう言いながら、ソンジュンの体がユニの体の上に覆いかぶさる。 先ほどのような荒々しさはなく、ユニの体を確かめるように舌をはわせる。 体の上を滑るソンジュンの髪がくすぐったくて、体をよじった。 ソンジュンがそれに気づいて体を離した。 「まだ慣れていないから・・・不快だった?」 「ううん、違うの・・・髪の毛がくすぐったくて・・・」 あぁ、と言うとソンジュンは髪をかきあげた。 その姿があまりにも美しくてユニはうっとりと見つめた。 そして、その首から胸の線がなんとも言えず胸がときめく。 この端正な顔の貴公子が自分のものだなんて・・・ 私だって一日中、この胸に抱かれていたい・・・。 ユニの悩ましい視線にソンジュンの欲望が膨れあがる。 「そんな顔をすると・・・」 太ももの内側を這わせていた手でユニの足を少しよけると、 自分の体を差し込んだ。 先ほどの激痛とまではいかなくとも、痛みが襲ってくる。 だが、だいぶ楽に受け入れることができたようだ。 背中から髪へ手を滑らせてソンジュンの顔を両手で挟む。 真剣なその目がゾクッとする・・・。 そしてユニは自分の唇へと誘い、ソンジュンの動きに合わせて 舌と舌が絡み合う。 二人の息遣いが波の音と重なる・・・。 一段と大きな波が押し寄せてきた・・・。 そして、それが引くと共にユニの意識も遠のいていった・・・。